経田遺跡・一本松遺跡 現地説明会
[平成20(2008)年1月26日(土):今治市朝倉下]


道路状遺構
経田遺跡:道路状遺構
 
 平成20(2008)年1月26日(土)午後1時より、今治市朝倉下に所在する経田遺跡の現地説明会を開催しました。
 今回は併せて、今治市山口に所在する一本松遺跡の調査成果も公開されました。

 経田遺跡は今治道路建設に伴い発掘調査が行われており、今年で3年目の調査となります。今年度の調査では、中世(鎌倉時代〜室町時代)の集落と弥生時代中期の墓が見つかりました。
 中世の集落では、道路状遺構が確認できたことが一つの大きな成果です。道の幅は4〜5m、確認された長さは約50mあり、道の両側には溝が取りついています。この道は頓田川から南西に向かって条里地割に沿った方向にのびており、条里が整えられた後に作られ、集落が形成されていた13〜14世紀の間に使われていたと考えられます。このような中世の道が調査で確認されたのは県内で初めての例となります。
 また、弥生時代中期の墓は、円形にめぐる溝の内側にいくつも墓の穴が重なるように掘られていました。

 一本松遺跡は、一般県道今治丹原線の建設工事に伴い平成18年度と平成19年度に調査が行われました。弥生時代中期と古墳時代中期の集落が見つかり、住居や掘立柱建物が重なるように確認されました。

 これらの調査成果によって、朝倉には弥生時代から中世までの遺跡が広く広がっており、長期にわたり人々が住み着いて生活をしていたことが分かってきました。

 現地説明会には、今治市内だけなく県内外からも多くの方々が来られ「中世の道」を歩きながら当時の集落のようすを見学されたり、また調査員に熱心に質問する姿も見られ、大変関心を寄せる方々が多かったようです。
 約300人の参加者を迎えて大変盛況のうちに終了しました。どうもありがとうございました。
 
朝倉下 経田遺跡:遺構説明 朝倉下 経田遺跡:遺円形周溝墓
経田遺跡:遺構説明 経田遺跡:円形周溝墓
遺物説明 一本松遺跡:パネル説明
遺物説明 一本松遺跡:パネル説明


経田遺跡:現地説明会資料[PDF]
(2.4MB)
一本松遺跡:現地説明会資料[PDF]
(1.4MB)


〜経田遺跡の発掘調査報告書はこちら〜
〜一本松遺跡の発掘調査報告書はこちら〜


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